【読書習慣#5】いま学校が面白い(佐藤忠男)

朝晩、通勤電車に40分くらい乗っています。行も帰りも座れることは半分くらい。

座れたら15分くらいは本を読んで、あとはぐーって寝てしまいます。

今日はこの本を読んでみました。

 

いま学校が面白い (岩波ジュニア新書)
 

 

教育実習に行ったとき、高校生から「どうやったらたくさんの本を読めますか?」って聞かれたことがあります。

「え!?そんな本よんでねーし」という本音を飲み込み、

「たくさん本を読むことよりも、いい本と出合うことが大切だと思う」

「疲れたり、悩んだりしたらまずは本屋に行って、気になる本を手あたり次第立ち読みしている。自分が何を欲しているのか知る」

「読み方は簡単。目次を見て、気になるところをざーっとよんで、キーワードを拾って、著者をひろう。」それだけで、だいたいこの本にはどんなことが書いてあって、どううことがいいたいのかってことがわかる(=いわゆるショートカットの方法)。深く読みたかったり、残しておきたいと思うのは購入する。

-という、またこれも本音をお伝えした。

生徒は期待した解答がえられたか、得られてないのかはわからないけど、

次の時間から、少しだけ授業が終わった後しばらく質問にくるようになった。

 

学校という組織を語るとき、得てして「何か問題がある組織」である前提で話が進むことが本当に多いです。

そういうことに危惧をしてか、そういう社会全体の風潮に対して、一石を投じる本だと思います。先の要領(ショートカットの方法)で読んだため、全体を捉えるというか、やや大振りな感想なんだけれど、学校は荒廃しているのかという仮説にノーを突き立てる著者の主張は印象深い。

学校は荒廃しているのではなく、教育システム全体の問題であったり、教員一人ひとりの問題なのかもしれないということを暗に示唆するようなタイトル。

著者は映画の専門学校の校長先生(だったかな?)ですが、当該専門学校には、たくさんの優秀な学生があつまり、海外での国際映画祭コンクールなどにノミネートするような深い作品を作り上げることも少なくないという。

それが、どんな学生かというと、不登校であったり、引きこもりであったり、いわゆる普通であることに違和感を覚えた経験をもつ生徒も少なくないのだとか。